2018年2月 4日 (日)

NHK 人体~「脳」

 シリーズ5項目目のテーマは「脳」。
 サブタイトルは『“脳”すごいぞ! ひらめきと記憶の正体』

 アイデアがひらめく時は脳はどんな状態なのか?
 記憶とはどのように蓄えられているのか?
 そんな事が語られる回でしたな。
 ゲストは又吉直樹と菅野美穂。

 まずは、ひらめきについて。
 ゲストの又吉がMRIに入って、新しい小説の事を考えてみて、何かハッとするようなアイデアが生まれた時の脳の状態を見てみようというのが今回の検証でした。
 今回の実験では2回ほど脳の活動に変化が見られたんだけど、結論から言うと、新しいアイデアが生まれる時というのは、日常の中で何も考えていないボーっとしている時と同じ状態ということでした。
 このボーっとしている時というのを、『デフォルト・モード・ネットワーク』の状態というらしいんですが、新しいひらめきというものは、ボーっとしている状態で大脳皮質にある記憶の断片をランダムに寄せ集めたりしている内に生まれるものらしいんですな。
 脳のエネルギーの7割は、このDMNの時に消費するらしいんですが、なんとなく分かる気がします。
 子供の頃からボーっとしていることが多かった僕ですが、結局それほど大きなアイデアは生み出さなかったのが悲しいかな・・・。

 次は記憶について。
 こちらは主に記憶力アップを図るには、というアプローチでした。
 記憶と言えば海馬ですが、もっと狭めて言うと、海馬の中の歯状回(しじょうかい)という部分が記憶に関係しているらしいです。なんで歯状回(しじょうかい)と言うかというと、形が二十数本ある上下の歯に似ているからだそうです。
 今回の放送で目から鱗だったのは、この記憶というのが海馬の中の細胞に詰め込まれていると思ったらそうではなくて、新しい情報を記憶する時に流れる電気信号のルートの一つ一つが記憶になるんだそうです。

 で、どうすれば記憶力をアップ出来るか?
 鍵は全身の臓器から発せられるメッセージ物質を多く出すことによって、歯状回の中に新しい細胞を作ること。細胞を増やすことによって電気信号のルートも増えるからという事でしょう。
 膵臓から出されるインスリン。運動によって筋肉から出されるカテプシンB。これらが代表的な記憶力アップを促す物質ですから、膵臓を健全に保つ事、日々の運動を怠らない事、これが記憶力アップに繋がるということですね。

 1000億個あるといわれる脳の神経細胞。
 脳の毛細血管は他の身体の部分と違って、メッセージ物質が簡単に通らない様になっているらしく、それは簡単に色々なメッセージが脳内部に入ってしまったら脳が混乱してしまうからだが、記憶力アップのメッセージだけは特別な方法で血管の壁を通るらしい。
 アルツハイマー型認知症等の治療には薬を脳内部に届かせるためにこの“特別な方法”が使えるように研究が進んでいるという情報も今回は披露されてました。
 科学は凄いね。

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2018年2月 3日 (土)

NHK 人体~「腸」

 このシリーズの五つ目の特集「脳」が明日放送ですけど、4番目の「腸」について書いてなかったので書きます。

 例えば睡眠に深く影響のあるセロトニンは脳より腸に多く作られる、何てことが分かってますが、実は腸の神経細胞は1億個、第2の脳と言われるくらい多いんだそうです。
 が、まぁ今回のテーマはセロトニンではなく、免疫。
 番組のサブタイトルは『万病撃退!“腸”が免疫の鍵だった』
 免疫についての新事実のアレコレでした。

 免疫という人体の門番としての腸の役割を担っているのは、「腸内細菌」と「免疫細胞」とのこと。

 「腸内細菌」は腸内フローラという言葉が定着しているように人体に大事なものというのは認識済みですが、排便に関してだけではなく、免疫に関してもとても重要な働きをしているということでした。

 腸内細菌。
 人体には1000種類もの腸内細菌があるということですが、なんとその数100兆個。人体の細胞が数十兆個と言われてますから、大凡10倍の数があるんですね。

 免疫細胞。
 こちらは全身に2兆個あるそうですが、その7割が腸にあるんだそう。腸の表面にある絨毛と呼ばれる襞襞の中にあるんです。

 で、この二つがどのように関係しているかというと、口やら血管から入ってきた病原菌を含む細菌を腸が内部に取り込んで、免疫細胞に訓練をさせているんです。つまり、これは危ない菌ですよとか、これは問題ないですよとか。
 そうすることによって、新しい細菌に対しては対処法の検討もするだろうし、無害なものについては後でパニック(免疫細胞の暴走)にならないように認識させておく、というようなことでしょう。

 で、この免疫細胞の暴走というのがやっかいで、アトピーとかアレルギー反応とかもそれなんですね。
 攻撃しなくてもいい細胞を免疫細胞が攻撃しちゃう。
 これの原因というのが、近年の研究で腸内細菌が関係しているのではないかと言われているんです。

 重症のアレルギー患者の便を調べると、通常では存在するはずの腸内細菌の種類や数が少ないことが分かってきていて、マウス実験でも関連性が実証されているらしいんです。
 今回の番組ではクロストリジウム菌とかバクテロイデス菌という菌の名前が出て来ましたが、特に前者の影響が大きいみたいでした。

 一方で、ある日本人研究者の発見で、そういう暴走免疫細胞を鎮めようと働く物質の存在も明らかになっています。
 免疫細胞の暴走を感知したある腸内細菌がメッセージ物質を出して、それが別の免疫細胞に届くと、通常の免疫細胞が「Tレグ」という名の免疫細胞に変わるんだそうです。そして、「Tレグ」は暴走を鎮めるような物質を放出する。
 このとっても頼りになる「Tレグ」細胞を作る元になっているメッセージ物質を出す“ある腸内細菌”というのがクロストリジウム菌なんですね。
 「Tレグ」細胞を作る元になっているメッセージ物質を人工的に作って、薬のように服用する技術も開発されていて、アレルギー患者の病状が好転しているというエピソードもありました。人類の技術は凄い!

 免疫細胞というのは我々の身体に元々あるモノですが、本来なら人体の組織ではない腸内細菌がその細胞に非常に大きな影響を与えているというのが摩訶不思議でしたね。

 あるお寺の修行僧達の便を調べると、クロストリジウム菌がちゃんとあるそうです。
 修行僧の中で入山前にはアトピーやアレルギーを持っていた人も収まる人が多いとの事で、これは修行僧が日常食べている精進料理が影響しているからではないかという見解でした。
 精進料理の食材に多く含まれる食物繊維が腸内細菌の住環境に好影響を与えているからでしょう。

 皆さん、食物繊維をしっかりと摂りましょう。そして乳酸菌もネ。

 『♪腸、腸、腸、腸 イイ感じ』


 
 

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2018年1月26日 (金)

NHK 人体~「脂肪と筋肉」

 最近この話題に興味をもっているので、引き続き特集の第2弾。この回は「脂肪と筋肉」でした。
 例えば、運動をするとリパーゼという酵素が出て脂肪を燃焼してくれる、なんてことは知っていましたが、もっと新しい情報が出てきました。

 最初に出てきたのは「脂肪萎縮症」という難病をかかえた幼児。1歳と数か月の赤ん坊なんだけど、確かにしゃべると普通の赤ちゃんのような可愛らしい声なんだけど、体に脂肪がないために、いわゆる赤ん坊のようなふくよかな柔らかい印象の見た目ではない。
 で、もっと驚きなのがその食欲。一度食べ始めると際限がない。なので見た目は痩せているのに、血糖値は基準値の1.5倍、中性脂肪にいたっては20倍以上になるらしい。
 何故かというと、それが体に脂肪がないせいらしいんですな。
 体についている脂肪細胞は必要な栄養が取り入れられたら、レプチンというメッセージ物質を脳に送って、もう食べなくてよろしいというらしいんです。「脂肪萎縮症」の患者にはレプチンが出来ないためにいつまでも食べ続けてしまう。
 この事を発見したアメリカでは、「脂肪萎縮症」の患者にレプチンを投与するという治療法がすでに出来ているようです。
 山中教授によれば、脂肪細胞からは600種類のメッセージ物質が作られているようですが、中には免疫細胞に対するメッセージもあるようで、まだまだ研究段階のジャンルらしいです。

 さて、今度は筋肉。
 最初に登場したのは、通常の倍の筋肉が付いた牛。これは筋肉が出すメッセージ物質のうち、ミオスタチンというのが出ないのが原因らしい。筋肉が沢山つきすぎるのはエネルギーの浪費になるので、通常はこれ以上は筋肉をつけるなというメッセージが必要なんだけど、この牛にはミオスタチンが無いためにこのようになったらしい。
 筋肉が出すメッセージ物質の研究も最近のトレンドで、筋肉が様々な機能をもっているのも分かってきたらしい。

 運動をするとカテプシンBという物質が出るんだけど、これは記憶力に関連しているようで、運動と記憶力を測る実験をしてみると、明らかに運動をした方が記憶力は上がるとの事。観察をすると、運動によって海馬の神経細胞が増えているらしいんですな。但し、これには反論を唱える研究者もいるらしいです。

 この回のゲストにはオードリー春日と宮川大輔がでてたけど、春日はボディビルダーとしての経験を参考に話してました。
 例えば、ボディビルダーは発表会の前は脂肪が少ないせいか、体力が弱っている人が多いとのこと。脂肪細胞が免疫力に影響を与えていることへの実感でしょうか。

 何かと食べ過ぎている宮川大輔の疑問も出てくる。
 自分には十分に脂肪がついているはずなのに何故食べ過ぎてしまうのか?レプチンは出てないのか?
 まだ確証は掴んではないみたいですが、幾つかの理由は考えられるようです。
 これは観察でもしっかりと分かっているんだけど、肥満の人も脂肪細胞が沢山あるので、通常の人よりもレプチンは出ている。しかし、どうやら血管の中に脂肪がありすぎて、レプチンが血管から出れなくて、脳細胞まで届いてないらしいんですな。また、脳細胞に行きついても神経が鈍くなっていて、ちゃんとメッセージを受け取っていないと考えられるようです。

 もっと怖いのはメタボ。
 脂肪細胞が免疫細胞と連携しているのは分かってますが、メタボになると余分に入ってきた脂肪を外敵と免疫細胞が誤解し攻撃するのが怖い。
 免疫細胞は脂肪を取り込んでやっつけようとするけれど、取り込み過ぎてパンパンになった免疫細胞は爆発する。そうすると、血管の中に免疫細胞が持っていた攻撃用の物質が拡散して血管壁を傷つけるのです。怖いですなぁ。

 では、この免疫の暴走を止める手立てはないのか?
 これがあるんですな。
 運動です。
 アメリカの女性博士の研究で、ある程度の運動の後には筋肉から「IL-6」というメッセージ物質が出てて、これをメタボの人に投与すると、免疫細胞が出していた「敵がいるぞ」というメッセージ物質の量が大幅に減るらしいんです。
 「IL-6」は以前は免疫細胞を活性化する作用があって、時に免疫の暴走にかかわっているとして悪者のように見られていたのに、最近の研究で良い作用にも働いていることが分かってきたとの事でした。

 やっぱ、運動は人間には必要なんだね。
 

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2018年1月25日 (木)

NHK 人体~「腎臓」

 先日、NHK-TVでやってた「人体」に関するドキュメンタリー番組の事を書いたが、その1月7日のテーマは「骨」で、どうやら3番目のテーマらしかったので、それ以前の動画を探してみた。

 プロローグ的な番組紹介の回があった後、去年の10月1日放送の特集第一弾は「腎臓」だった。

 「肝心要(かんじんかなめ)」というが、元々は「肝腎」と書いたらしく、今も「肝腎」と書いても間違いではないらしいんだけど、「肝腎」の意味はご存知の通り・・

<〔肝臓と心臓,あるいは肝臓と腎臓は,人体にとってきわめて重要な部位であることから〕 特に大切なこと。非常に重要なこと。また,そのさま。肝要>であり、使い方としては< 「何よりも基本が-だ」 「 -な事を忘れていた」 >etcである。

 ことほど左様に、肝臓も心臓も腎臓も大事な臓器なんだけど、その中でも腎臓は人間の生命にとってとっても重要な臓器であることが近年の研究で明らかになってきたというお話でありました。

 この回のサブタイトルは「腎臓”が寿命を決める」。
 ゲストは北島康介と石原さとみだった。

 腎臓と言えば全身の血液から老廃物を取り除く処理をして、余った水分をオシッコとして出している、その程度の認識だったけど、山中教授の最初の発言から驚いた。
 なんと、人間は一日に180リットルの尿を作っているんだと。
 我々は一日に180Lのオシッコはしてないから、どういうことかというと、まず原尿という尿の元を作る工程があってその量が180Lという事で、実際にオシッコとして体外に出てくるのはその1%という事。99%は再吸収されるんですな。

 この原尿から必要な成分を調整して、180リットルの99%を血管に戻すのが腎臓の最も重要な機能であるわけです。

 そして、これが重要なんだけど、この成分調整のために腎臓は人体の様々な臓器と情報交換をしているんですね。心臓、肝臓、脳、胆嚢・・・。
 握りこぶし大の腎臓にはなんと人体の血液の4分の1が流れているそうですが、上に書いた機能の事を考えれば納得であります。

 例えば心臓。
 心臓が「疲れた」というメッセージを発すれば、腎臓は血液中の塩分を減らして血圧を下げる。

 また、オリンピックの水泳選手なんかが酸素の薄い高地で練習をするけれど、あの時鍛えられているのは実は腎臓で、血液中の酸素が不足しているというメッセージを受け取った腎臓はEPOという物質を出して骨に伝え、赤血球を増やしているんですね。

 ニュース等で訃報が読まれるときに死因として「多臓器不全」とありますが、どうやらあれは腎臓が関係しているらしいです。
 先にも書いたように、腎臓は他の臓器と情報のやりとりをしているが、相手側の臓器に異常が発生した場合に、それは腎臓にも悪影響が出、更に腎臓がそれによって酷い損傷を被った場合には、すべての臓器にも悪影響が出てくる。これが多臓器不全に陥る理由なんだそう。
 つまり、今回のテーマ「腎臓が寿命を決める」の理由だったんです。

 出来るだけ腎臓に負担をかけない生活をすることが大事だが、先ずは不要な薬は飲まないという事。
 多くの血液を必要とする腎臓には薬というのは非常に負担なんだそうで、必要な薬は勿論飲まないといけないけど、飲まなくても大丈夫な薬は極力飲まない事。

 入院すると心拍数や血圧など循環器系の数値をはかる機器が付けられますが、今後は腎臓に関するデータを監視する機器を付けようとするトレンドがあるらしい。それだけ重要な臓器であることが分かって来たということでありますな。

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2018年1月 9日 (火)

タモリの「人体」

 確か前にもNHK-TVでやってたなと思うけど、しばらくぶりの特集らしい「人体」。
 1月7日のテーマは「骨」だった。知っていた事柄もあったけど、新しい事実も知らしめてくれた面白い番組だった。

 骨はただの身体の芯を保つための骨格ではなく、筋肉と同じく様々な物質を体に放出する臓器の一つだった。
 番組では4つの機能に関して重要な働きをしていることが明らかになったと言った。
 「記憶力」、「筋力」、「免疫力」、そして「精力」。
 骨の出すある物質が少なくなれば海馬が小さくなり、別の物質が少ないと免疫細胞の活動が弱くなる。それは認知症や癌への対処に関しても重要だと思わせるに十分だった。

 そして、骨が自らを壊し再生しているのは知っていたが、それのサインとなる物質の存在も明らかになったらしい。
 自転車レースの世界的な選手が突然骨折し、彼の骨量を調べたら普通の人より格段に低いことが分かったが、どうやらその原因はいつも自転車に乗っていることによって骨への衝撃度が薄いためという結論になった。それは選手のもつ骨の更新を促す物質の値が低いことから分かったらしい。
 また、頭蓋骨の内部の骨が厚くなっていくという奇病にかかっている男性の骨を調べると、今度は骨の再生を控えさせようとする物質が低いことが分かった。
 どちらも、それぞれの物質の役割がはっきりしていなかった所に、二人の持つそれらの量を人の平均値と比べることによって明らかになったという事だ。

 人体は巧妙かつ効率的に作られている。
 活発な運動をしている人体は、それ相応な力を保とうとするし、活発でない人体は老化の速度を押し戻そうとはしない。

 これは以前、別の番組でも聞いた記憶があるが、3~5年で再生を繰り返す骨の強さを保つには、適度な衝撃を与えるのが一番のやり方らしい。
 昔聞いたやり方は、その場でいいからつま先立ちをしてからストンと踵から落とす。これを一日数回やるだけでいいという事だったが、今回のNHKではその話は出なかった。出演者であるノーベル賞受賞者の山中伸也教授は、歩くことを薦めていた。

 先に述べた自転車レースのスポーツマンの例を考えれば、歩くという事は正しい姿勢で、健康ウォーキングのようにしっかりと踵から踏み込んで歩くことが大事なんだという事でありましょう。



 

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2017年6月 9日 (金)

蚊に刺されても・・

 今日の「ひるおび」の話。
 蚊に刺されたら、蚊が血を吸い終わるまでほおっておくのが、痒み回避の方法としては正解らしい。
 というのも、蚊は血を吸う時に自分の唾液を出していて、その唾液こそ痒みの原因らしいのだが、蚊は血を吸い終わるとその唾液も吸い取ってくれるからほおっておけという事なのだ。
 蚊が刺しているのを見つけるとついパチッと潰したくなるけれど、そうすると唾液が体内に残ったままになるので痒くなるわけだ。
 唾液だって100%無くなる訳でもないだろうから、多少痒いだろうけど、途中で叩くよりは良いらしい。
 そして、もしつい蚊を叩いて痒くなったら、痒みを抑えるには氷などで冷やすのが良いらしい。人間には痒みより冷たさの方が生命保護の観点から重要なので、脳は冷たさの方を敏感に感じるからだ。

 今年は5月に雨が少なくてこれから蚊の発生が増えるらしい。
 蚊に気を付けて。
 あっ、それと蚊は上下の動きが左右の動きより早いので、飛んでいる蚊を叩くときは手を上下に開閉して捕らえる方が上手くいくらしいです。



 

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2016年11月20日 (日)

ママ友づくりは正常な行動

 昨日、遅いお昼を摂った後に何気に見ていたNHKの番組が面白かったので備忘録です。

 番組タイトルは「NHKスペシャル「ママたちが非常事態!?~最新科学で迫るニッポンの子育て~」」
 NHK番組表での内容解説には<孤独で不安。夜泣きイヤイヤ辛すぎる。夫にイラッ。母親たちが抱える子育ての深刻な悩み。それには深い訳が!あなたの育児が大変な「本当の理由」に最新の科学で迫ります>と書かれています。

 まずは“孤独で不安”の訳は・・。
 妊娠中のお母さんの身体にはエストロゲンという女性ホルモンが徐々に増えていくのですが、これが出産と同時に急激に減っていく。実はこのエストロゲンの減少が新米お母さんの孤独感や不安感の元らしいのです。

 番組では大学教授のグループがアフリカのある部族を訪ねて彼らの子育ての様子を観察しました。年齢を数えるという習慣もないそのバカ族という部族には明らかに年子(としご)と思われる子供を抱えた母親がいましたが、おっぱいが足りない時にはほかのお母さんがお乳をあげていました。所謂貰い乳ですね。僕らの子供の頃にもありましたが、こうやって赤ん坊は近所さん同士で助け合いながら育てる。これが人間本来の姿なのではないかと教授達は考えました。

 人類とよく似ているチンパンジーと人類の祖先が進化の過程で枝分かれしたのが約700万年前。チンパンジーと人類の違いの一つが子育てのやり方だそうです。
 チンパンジーは5年に一度の出産で、子供が5歳になるまでしっかりとお母さんが育てるのですが、人類は早ければ一年に一人の出産が可能であり、その分沢山の子孫を増やすことが出来るようになった。そこには共同で子供を育てるという意識が必要な訳で、その為にエストロゲンの減少という現象があるのではないかと推論されるわけです。
 核家族化が進んで、共同保育が容易ではなくなった現代。ママ友作りは自然な欲求だったんですね。

 赤ちゃんの夜泣きについても科学的な考察がありました。前提として、他の哺乳類の赤ん坊には夜泣きは有りません。
 妊娠中の赤ん坊は殆ど母親の胎内で眠っていて時々目覚めます。目覚めた時には母親から栄養をもらっているわけですが、それを昼間と夜で比べてみると、夜間の方が多いそうです。昼間は母親の方が栄養が必要なために遠慮していて、休息中の夜により栄養をもらおうとしているわけです。
 人間は動物よりずっと未熟なままで生まれてくるので、赤ん坊も胎内での習慣が残っているんですね。それ故の夜泣きだそうです。
 決してお母さんが憎くて起きるのでもなく、嫌がらせでもないんです。

 2、3歳になる頃に、何かとイヤイヤと言ってお母さんを困らせる事がありますが・・・、えっと~、これにも考察が加えられていましたが忘れました。
 人間の脳は生まれて来た時には成人の3分の1以下であり、思春期辺りまでに徐々に成長していくという事。それは人間に環境に対する柔軟性を与えているんだという事。つまり子供の脳は成長の過程であることを意識して対応すべしという事だったと思います。

 “夫にイラッ”。
 これにはオキシトシンが関係しているようです。
 母親が赤ん坊とスキンシップをとっている時には幸せホルモンのオキシトシンが出ているのですが、オキシトシンには攻撃性を高めるという作用もあり、赤ん坊に対して不都合なものが近づいた場合にはイライラが増すようになっているのだそうです。不都合の判断は母親自身ですから、夫にしてみれば理不尽な場合もあるのかも。

 ママ友同士の陰湿ないじめなんかもあるようですが、これにもオキシトシンが関係しているんだろうなと、これは僕の個人的な見解です。
 NHKの番組表では、再放送をリクエストすることも出来るようですから、未見の方アクセスしてみてください。

 今日の音楽動画はポール・サイモンの1972年のヒット曲、「母と子の絆」。
 内容はタイトルや動画の画像のように単純なものではないようですが、ま、その辺はさらりと聞き流してください。



 

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2013年9月11日 (水)

記憶の構築

 一時(いっとき)は雨が続いたこともあって、涼しい時期もあったんですが、最近の福岡は今だに日中は30度を越す真夏日が続いています。しかし、朝夕は、確かに夏の終わりを感じるようになりましたね。今朝、そして夕方もウォーキングをしたんですが、聞こえてくる蝉の鳴き声が殆どツクツクホウシだけですから。そのうち赤とんぼも飛び回ることでしょう。

 さて、先日のNHKで興味深い実験の番組がありました。
 数人の若者を2チームに分けて、あるテーマについてディスカッションをしてもらうんですが、一チームにはスマホを持たせて自由にネット検索ができる状態にして、もう一チームはそういうネット検索が出来ない環境に置いたのです。
 彼等には一人一人に脳波を測定できる器具を付けたのですが、ディスカッションの途中で脳波を調べると、スマホ無しで協議をしていた若者の脳波は活発に動いていたのに対して、スマホを使っていた若者グループの脳波はあまり活発ではなかったのです。
 会議の後に出席者に会議の内容を聞いた所、スマホ無しのグループはよく覚えていたのに、スマホ有りのグループでは、ネット検索の結果でさえも記憶している人は少なかったようです。
 人間の記憶というのは、他者とのかかわりの中で意見交換することで残る確率が高く、ネットを使った記憶というのは、いくら膨大な資料に目を通していても記憶には残りにくいんだそう。

 この番組では、家族旅行の先々で、やたらと情報検索をする「検索依存症」のお父さんが出てくるんですが、要するにこのお父さんの旅の思い出は乏しいのではないかという批判をしているわけですね。コメンテーターからは、子供達の旅の思い出も、やたらスマホで検索していたお父さんの姿ではないかとの意見が出ていました。

 我が家の子供達が学校に行っていた頃に、行事のたびにビデオカメラを持って録画していたんですが、後で思い出そうとしても、殆ど思い出さないんですよね。カメラには確かに競技なんかのシーンは残っているけれど、いざ家族としての思い出、子供の生き生きとした思い出は残っていない。
 子供の録画も程ほどにして、もっとスキンシップを増やした方がいいと思いますね。個人的には今更ですが・・・。

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2011年6月 9日 (木)

人力発電

 3.11以降、脱原発気運が高まって、再生可能な自然エネルギーを使った発電へ注目が集まっている。脱ダム宣言なんていうのも何年か前に話題になったが、3.11では内陸部のダムが決壊して、溜めていた水が鉄砲水になって二次被害を起こした事例もあるので、ダム開発の見直しという流れにはならないようだ。
 鳥取県などは風力発電が盛んで、一部の自治体では必要以上の蓄電が出来ているので、中国電力に売却するまでに至っているらしい。なんでも数億円の売り上げらしく、多分その自治体の主要な産業にまでなっているはずだ。
 しかし、なんと言っても今盛んに商品開発が進んでいるのは太陽光発電だ。そして、それ以外にも様々な発電装置が開発されている。発電床というのは、その場で人が足踏みするだけで電気が起こせるし、人が発声する声を、あるフィルターを通すことで、そこに起こった振動を電気に変える商品も開発中らしい。声で発電する仕掛けは、いずれ携帯電話に取り付ければ通話が充電に結びついて、コンセント充電が不要になるのでは、という見通しもある。

 そんな発電装置のアレコレを見ている内に思ったのが、人の運動がそんなに簡単に電気に変えられるのなら、例えばスポーツジムなんかで自転車こぎやらジョギングをしているエネルギーを使えばどうかということ。
 電気関連の博物館などに行くと、備え付けの自転車をこいで発電するアトラクションのようなものがあるが、アレをスポーツジムに置いておけば、使用料はただ、というか個々で作った電気料をジム使用料から値引きするというようなシステムにすれば、使用者も喜ぶし、ジム側からすれば作られた電気を電気会社に売却すれば腹は痛まない。

 こんな風にアイディア次第では、発電事業というのは今後大いに伸びていくような気がするのは僕だけでしょうか?


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2011年6月 1日 (水)

今朝のつれづる

 今朝のニュースでこんなものが。

<携帯電話の電磁波とがん発症の関連性について、世界保健機関(WHO)の専門組織、国際がん研究機関(本部フランス・リヨン)は31日、「聴神経腫瘍や(脳腫瘍の一種である)神経膠腫の危険性が限定的ながら認められる」との調査結果を発表した。WHOの組織が携帯電話に関して発がん性を指摘したのは初めて。>(ジュネーブ共同)

<国際がん研究機関は、危険性の数値化はしておらず、「(最終的な結果を得るためには)今後、携帯電話の長時間使用について調査を続ける必要がある」としている。>(同じく)

 上記のものは新聞からのニュースですが、僕が最初に知ったのはBS放送の海外TVのものでした。途中から見たんだけど、側頭部に手術痕のある青年がチラッと出ていたから、彼が脳腫瘍だったのでしょう。解説では、携帯での電話はなるべく身体から(1インチでも)離して使用することを勧めていました。ちょっと気になる。

*

<「よろしくロックンロール」内田裕也 起訴猶予で釈放>

 何が“ロックンロール”なんでしょうか?
 正確には<「えー、この国がこんな時にプライベートでお騒がせして本当に申し訳ない。数日中に必ず記者会見をやりますので、その時はちゃんと説明します。よろしくロックンロール」>と言ったとか。

 昔、松山千春がラジオなどで、「よろしく哀愁」とアイドル歌手の唄のタイトルを捩って使ってたけど、ロックンロールじゃシャレにもなってないよなぁ。それと、説明要りません。

*

 韓国語の文法は日本語と近いはずなんだけど、どうして韓国人歌手の英語の発音は様になっているのでしょうか?boaもそうだったし、この人達(↓)も。
 名前も洋風のジェシカとかティファニーとかいるけど、あれって本名なのかね?
 YouTubeには、彼女たちの顔と名前を覚えるための動画、みたいなのもあったから、覚えたい人は探してちょ。

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