2014年3月 2日 (日)

ボケない「長寿脳」の作り方

 随分ほったらかしちゃったけど、先月読んだ本の紹介です。先月も中頃の事で、大した事書けないけどね。

 数年前にも「脳を鍛えるには運動しかない」なんていう本を紹介したけれど、結論から言えばこの本も同じこと言ってたな。
 運動もどちらの本も薦めているのは、有酸素運動。有酸素運動を定期的に継続して行っている人は、ボケないということ。記憶をつかさどる海馬の脳細胞が運動によって減らないし、増えることもあるので、アルツハイマー型の認知症の予防になるという話でした。
 食べ物の話とか、日頃の生活習慣の話だとかも、難しくなく語られているので、興味の或る方はどうぞ。

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2011年8月25日 (木)

「海辺のカフカ」を読む

 とはいっても、まだ上巻だけだ。

 村上春樹は、ここ何年もノンフィクションというか、それこそ“雑文集”のようなものばかり読んでいて、小説を読むのは久しぶりだ。あっ、そうだ、「東京奇談集」を読んだなぁと思い出したが、ブログを検索してみると、2008年、もう3年も前のことだった。
 長編小説ではと考えたら、「国境の南、太陽の西」以来かも知れない。

 ブックオフで上巻だけとりあえず買っていたので、早速今夕車を飛ばして5分、一番近い店に行ったら、奇跡的にも下巻が1冊置いてあった。

 三つか四つのパラレルワールドが、将来的には何処かで繋がるんだろうけど、上巻ではまだ何も繋がっていない。だけど、関連性は徐々に強くなっていく、そんな段階。
 戦時中の話と、現代の家出少年カフカの話と、戦時中の事件と関連のあるナカタ老人の出てくる話が主で、チャプターでカットバックされる。ファンタジー色もあって、時にグロいブラック・ファンタジーとなって、サスペンスも有り、さて次はどうなる?と読者を引っ張る。

 「世界の終わりと・・」のような、鮮やかな幕切れとなるのか?それとも、ファンタジーで大いなる肩すかしを喰わされるのか?
 下巻に乞うご期待、だな。


 さて、短い記事なので音楽動画のおまけを。多分、村上が好きだろう、ビル・エヴァンスの「ポートレイト・イン・ジャズ」から。


 

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2009年10月25日 (日)

今週の書評欄

 毎週日曜日の新聞には書評欄があって楽しみにしている。今朝の西日本新聞では3つ気になった本があった。

 一つ目は「HIROSHIMA 1958」。著者はエマニュエル・リヴァ。古い映画ファンならご存じだろうが、アラン・レネ監督の「二十四時間の情事」の主演女優である。お察しの通り、彼女がその映画のロケで広島に来た時に撮ったスナップ写真集だ。
 キャンディス・バーゲンなど写真撮影が好きな、またプロ級の腕前を持つ女優は多い。エマニュエルさんもそういう人だったんでしょう、ロケ地でリコーの素朴な作りの一眼レフカメラを購入し、復興していく広島の街や人、そして映画の絵コンテや撮影時のスタッフの様子なんかを撮ったとのこと。多分そこに彼女のコメントも書いてあるのでしょうが、それについては書かれていません。
 (インスクリプト:3675円)

 二つ目。「ヒッチコックに進路を取れ」。書いたのは、というかこれは、山田宏一と和田誠の対談集らしい。
 映画評論家の山田氏とグラフィックデザイナーであり映画監督でもある和田誠氏との、ヒッチコック作品とヒッチコックに関する対談。買わなくても、図書館で借りたくはなるな。
 (草思社:2625円)

 三つ目は、「学校では教えてくれない本当のアメリカの歴史」。翻訳本です。書いたのはハワード・ジン。
 『ウィキペディア(Wikipedia)』によると・・・
<ハワード・ジンハワード・ジン(Howard Zinn, 1922年8月24日 - )は、ニューヨーク市ブルックリン生まれのアメリカ合衆国の歴史家で、同国内では『民衆のアメリカ史』(A People's History of the United States: 1492 – Present)の著者として名高い[1]。政治学者、社会評論家、劇作家としても活躍。>とのこと。
 関連事項で、教え子にアリス・ウォーカーがいること、マット・デイモンとは近所付合いの関係である、というのが面白かった。
 (あすなろ書房:上下巻各1575円)

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2009年6月 2日 (火)

村上春樹 新作本

 タイトルは「1Q84」。“いちきゅうはちよん”と読むのだそうです。

 前作が7年前ですか。その時に内容が事前に漏れすぎて、ファンが『何も知らずに読みたかった』などと言ったものだから、今回は事前情報を出さなかったらしいです。
 とは言いながら、既に読んだ人から少しずつ漏れてきたところによると、カルト宗教を描いたもので、スタイルは「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」のようなパラレルワールドが展開するらしい。
 「アンダーグランド」は読んでないけど、オウム真理教のサリン事件を取材したものらしいから、どうもカルトに関して関心が強いようですな。

 「ダンスダンスダンス」以来、長編ものを読まなくなってひさしい私にとっては、短編、エッセイ、リポート、雑文に面白さを感じる作家になってしまった感がありますが、ただ、読んでない長編についてもいつかは読みたいという気持ちは継続しているのですよね。

 新作は異例の売れ行きだそうです。
 村上春樹って、バブルの前から売れ続けて、「ノルウェイ」がバブルに乗っかって売れて、いまだに売れている。今度の作品も、文章は平易で読みやすいそうです。

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2009年1月19日 (月)

村上春樹

 約1年ほど前に「走ることについて語るときに・・・」を読んで以来、数十年ぶりに村上春樹の本を読むことが多くなった。それでも、小説に関しては「東京奇譚集」しか読んでなくて、旅のエッセイとか「THE SCRAP/懐かしの1980年代」なんていう雑文系の単行本を多く読んでいる。
 ノーベル文学賞の有力候補ということですが、受賞すれば川端康成、大江健三郎に続いて三人目の日本人受賞者。毎年フルマラソンを走っている文学者って、今までの物書きでは考えられない人ですな。少なくとも日本人では希な人でしょう。小説については、分かり易い文章なのに裏の真意が実は掴めてないんだろうなぁ、なんて思いながらいつも読んでいる。

 神戸出身だと思ったら、京都市生まれで西宮と芦屋で育ったらしい。早稲田の文学部演劇科を卒業。卒業後は国分寺、千駄ヶ谷でジャズ喫茶を経営し、デビュー作の「風の歌を聴け」とそのあとの「ピンボール」までは兼業作家だった。
 その後、『羊をめぐる冒険』から専業作家となり、併せてその頃から生活習慣をガラッと変えた。ジャズ喫茶時代には夜遅くまで起きておかざるを得なかったが、店を止めたために早寝早起きをするようになった。朝5時に起き、午前中に執筆活動、午後はジョギングなどをやり、夜は読書や好きな音楽を聴いて、たまには映画も観て、9時から10時の間には寝る。なんとも羨ましい生活スタイルです。
 長編小説を書くことは非常に体力を使うことなので、と彼は本の中で何度も書いている。その為にスポーツは必要なのだと。だけども、必要に迫られてはじめたという感じはしなくて、元々スポーツが好きなのと、スポーツをやっている過程で受ける色々な刺激にも惹かれているように思う。

 先週は忙しかったので全然読めなかったが、今週は2週間前に中古で買った(105円!)「村上朝日堂はいかにして鍛えられたか」の続きを読もうと思っている。

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2008年9月22日 (月)

なんと、「卒業」の続編が・・・

 アマゾンからのメールで、思い出の青春映画67年の「卒業」の原作者、チャールズ・ウェッブの書いた続編「卒業 Part2」の翻訳本がでていることが分かった。
 ヒャーツ!なんちゅうこと!
 あの、ベンジャミンとエレーンのその後が、原作者本人によって書かれるなんて。

 アマゾンの解説によると、二人が結婚式場から逃げ出して11年後の話とのこと。

<ふたりは二児の親となり、自らの信念に従って子どもを学校に通わせず、自宅で教育を施す「ホームスクール」を実践していた。しかし周囲の反発は強く、ベンジャミンは学区の小学校校長、クレイモアから子どもたちを学校に通わせるよう強要される。学校に束縛されるなんて言語道断--苦悩の末、ベンは窮余の一策を編み出す。今は5000キロ離れて暮らすエレインの母親に、クレイモア校長を誘惑させようというのだ。そして、ベンの計画通りやってきたミセズ・ロビンソンとクレイモア校長はモーテルへと消えた……。 >

 なんだか、あらすじだけだと、ありえない展開になっているようで、ロビンソン夫人も相変わらずそっちはお盛んなようで、読みたいような読みたくないような気分だけど、多分読むでしょう。

 訳者が昔の佐和さんじゃなく、発行もハヤカワではない。明日は家にいないので、その後の注文となるでしょう。

 あっ、左のbookのリストに追加しました。気になる方はそちらを。

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2008年4月13日 (日)

最近読んでいる本

 昨年末に「走ることについて語るときに僕の語ること」を読んで以来、村上春樹をまた読み出しております。
 新作文庫の「東京奇談集」、古いところでは「若い読者のための短編小説案内」、「ポートレイト・イン・ジャズ」、そして昨日買ったのが「辺境・近境」。小説は「奇談集」だけっていうのが、オヤジの最近の読書傾向を物語っておりますな。そのうち、「クロマキ鳥」、あっ、失礼、「ねじまき鳥」やら「うずまき猫」なんて本も読むようになるんだろうけどね。

 「奇談集」での新しい発見は、いつも『僕』が語っていた村上節が、今作では三人称だったり、『私』で語ったりしていたこと。いつから『僕』以外の語り手が登場したのか、今後気をつけて過去作品を読んでいこうと思っています。
 印象に残った作品は、ハワイで鮫に襲われて死んでしまったサーファーと、彼の母親の話、「ハナレイ・ベイ」。舞台がアメリカということもあって、村上の色がよく出ている本だと思いました。

     * * *
 さて、今日のオヤジは急がないお仕事もあったんですが、朝は今月一日から仕事を始めた娘をお店(美容院)まで送っていきました。日曜日の朝は車も少ないはずだし、雨っていう予報もあったから夕べから考えてはいたんだけど、そして、雨ではなくなったけど、勤め先の店の場所を確認する意味もあって、送ることにしました。行ってみると、何十年も前によくお酒を飲みに行った界隈で、すぐに店の場所は飲み込めました。
 天神が近いし、買い物がてらの常連客が多そう。頑張れよ、娘。

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2007年12月 5日 (水)

歩くことについて語るときに僕の語ること

 タイトルは間違っております。
 勿論、「走ることについて語るときに僕の語ること」。これが正式名ですな。村上春樹の本です。

 もうかれこれ10日以上前に、図書館にリクエストしたんですが、どうやら僕の前に沢山の方々が待っておられるようで、先日立ち読みしましたら、これはしばらく保存しそうだなと感じまして、買ってしまいました。サラッと読める本ですが、夜などにちょぼちょぼと読んでおります。“急ぐ旅でも無し”ってヤツですな。

 「風の歌を聴け」は大好きな本ですが、その後の「1973年のピンボール」、この2冊は飲食店経営と平行しながら書いた作品だそうで、その後の「羊をめぐる冒険」から本格的な作家活動1本に絞った生活になったとのこと。走ることもその頃から始めたそうで、もうすぐ還暦を迎える今も、ほぼ毎日のランニングは書かさないんだそうだ。

 読んでると、外国暮らしもちょくちょくしてて、実に羨ましい。しかし、その意志の強さに、自分や周りを見つめる確かさに、なるべくしてこうなった人だなぁとも思う。早稲田では文学部演劇科に通ったらしい。なんだか、全然一般社会に通用しそうにない学部を選んでいる。それでも、学生時代からジャズ喫茶を経営していたと言うんだから、たいしたもんだ。

 書かれていることはよ~く分かる。

 「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」以来長編は読んでいない。ン?。「国境の南・・・」も読んだな。
短編も先日から読みなおしてる。
 とにかくだ。久しぶりに読む、村上であります。
 図書館には、もう要らないって連絡しなくっちゃな。

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2006年12月15日 (金)

華麗なるギャツビー

 最近、村上春樹翻訳の「グレート・ギャツビー」が出版されて、かつて野崎孝版で読んだ者として、また村上ファンとして気になるところでした。家の近くの書店で立ち読みしてみましたが、やはり野崎版の古めかしい雰囲気の方が20~30年代の小説の舞台に相応しいのではないかと感じましたな。村上版がイイと言う人は、その雰囲気が現代的で宜しいという事らしいですが。
 野崎さんと言えば、サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」もこの方の訳で随分昔に読みましたが、この本も何年か前に村上春樹が翻訳してました。あれも少しだけ立ち読みしただけで、その後book-offで野崎版を見つけ買いました。

 少し前、ギャツビーも村上版を見つける前から読みたくなっていたので、book-offを探してみましたが、あったのは大分黄ばんだものが3冊ほどで、仕方なく新しい文庫本を買いました。ジャック・クレイトン監督、ロバート・レッドフォード、ミア・ファロー主演の映画を観ていた頃、このギャツビーを何度も読み返していたのが思い出され、またフィッツジェラルドの文章の美しさを再確認しております。
 角川文庫でも同書が出ていますが、翻訳は勿論野崎さんではない。素人がいうのは何ですが、あまりにも違いすぎる。野崎版の行間にほの見えるものが何もない、貧弱な訳だなあと感じた次第でした。

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2006年6月 2日 (金)

刑事マルティン・ベック ~ 昔読んだ本

 先日、散歩をしながら“マルティン・ベック”を思い出しました。
 スウェーデンの推理小説、というか探偵小説ですな。探偵といってもシャーロック・ホームズのような探偵が出て来るんじゃなくて、刑事が主役だから警察小説っていうんでしょうか。
 マルティン・ベックという中年の刑事が活躍するシリーズもので、作者はマイ・シューヴァルとペール・ヴァールーというスウェーデンの夫婦です。

 最初に読んだのは「笑う警官」。何かの賞を獲ったという帯に惹かれて読んで、とても面白くて、以後次々と読むようになりました。

【作品リスト】
 「ロゼアンナ」(1965)
 「蒸発した男」(1966)
 「バルコニーの男」(1967)
 「笑う警官」(1968)
 「消えた消防車」(1969)
 「サボイ・ホテルの殺人」(1970)
 「唾棄すべき男」(1971)
 「密室」(1972)
 「警官殺し」(1974)
 「テロリスト」(1975)

 夫婦でどのように書いているかというと、章毎に交替していて、確か、奇数章を奥さんが偶数章を旦那さんが書いていました。シリーズは10作という切りのいいところで終わってますが、実は旦那さんが急死した為だったと記憶しています。

 翻訳小説が嫌いな人の理由は、カタカナの名前が覚えられないというのがあるようですが、私は気にならない方でした。ストックホルムは勿論、イェーテボリとかマルメとかの地名もその時覚えました。人物名はさすがに忘れましたが。

 ベックは胃痛持ちで奥さんとは冷戦状態。刑事仲間で、元プレイボーイで晩婚だが若い奥さんとラブラブだという男性も出てきて、この二人が印象深いです。

 幾つか映画にもなってますが、どれも観ていません。「笑う警官」はウォルター・マッソー主演で「マシンガン・パニック」というタイトルで、本家スウェーデンでは「唾棄すべき男」をボー・ウィデルベルイ監督が映画化したそうです。

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