NHK 人体~「腸」
このシリーズの五つ目の特集「脳」が明日放送ですけど、4番目の「腸」について書いてなかったので書きます。
例えば睡眠に深く影響のあるセロトニンは脳より腸に多く作られる、何てことが分かってますが、実は腸の神経細胞は1億個、第2の脳と言われるくらい多いんだそうです。
が、まぁ今回のテーマはセロトニンではなく、免疫。
番組のサブタイトルは『万病撃退!“腸”が免疫の鍵だった』
免疫についての新事実のアレコレでした。
免疫という人体の門番としての腸の役割を担っているのは、「腸内細菌」と「免疫細胞」とのこと。
「腸内細菌」は腸内フローラという言葉が定着しているように人体に大事なものというのは認識済みですが、排便に関してだけではなく、免疫に関してもとても重要な働きをしているということでした。
腸内細菌。
人体には1000種類もの腸内細菌があるということですが、なんとその数100兆個。人体の細胞が数十兆個と言われてますから、大凡10倍の数があるんですね。
免疫細胞。
こちらは全身に2兆個あるそうですが、その7割が腸にあるんだそう。腸の表面にある絨毛と呼ばれる襞襞の中にあるんです。
で、この二つがどのように関係しているかというと、口やら血管から入ってきた病原菌を含む細菌を腸が内部に取り込んで、免疫細胞に訓練をさせているんです。つまり、これは危ない菌ですよとか、これは問題ないですよとか。
そうすることによって、新しい細菌に対しては対処法の検討もするだろうし、無害なものについては後でパニック(免疫細胞の暴走)にならないように認識させておく、というようなことでしょう。
で、この免疫細胞の暴走というのがやっかいで、アトピーとかアレルギー反応とかもそれなんですね。
攻撃しなくてもいい細胞を免疫細胞が攻撃しちゃう。
これの原因というのが、近年の研究で腸内細菌が関係しているのではないかと言われているんです。
重症のアレルギー患者の便を調べると、通常では存在するはずの腸内細菌の種類や数が少ないことが分かってきていて、マウス実験でも関連性が実証されているらしいんです。
今回の番組ではクロストリジウム菌とかバクテロイデス菌という菌の名前が出て来ましたが、特に前者の影響が大きいみたいでした。
一方で、ある日本人研究者の発見で、そういう暴走免疫細胞を鎮めようと働く物質の存在も明らかになっています。
免疫細胞の暴走を感知したある腸内細菌がメッセージ物質を出して、それが別の免疫細胞に届くと、通常の免疫細胞が「Tレグ」という名の免疫細胞に変わるんだそうです。そして、「Tレグ」は暴走を鎮めるような物質を放出する。
このとっても頼りになる「Tレグ」細胞を作る元になっているメッセージ物質を出す“ある腸内細菌”というのがクロストリジウム菌なんですね。
「Tレグ」細胞を作る元になっているメッセージ物質を人工的に作って、薬のように服用する技術も開発されていて、アレルギー患者の病状が好転しているというエピソードもありました。人類の技術は凄い!
免疫細胞というのは我々の身体に元々あるモノですが、本来なら人体の組織ではない腸内細菌がその細胞に非常に大きな影響を与えているというのが摩訶不思議でしたね。
あるお寺の修行僧達の便を調べると、クロストリジウム菌がちゃんとあるそうです。
修行僧の中で入山前にはアトピーやアレルギーを持っていた人も収まる人が多いとの事で、これは修行僧が日常食べている精進料理が影響しているからではないかという見解でした。
精進料理の食材に多く含まれる食物繊維が腸内細菌の住環境に好影響を与えているからでしょう。
皆さん、食物繊維をしっかりと摂りましょう。そして乳酸菌もネ。
『♪腸、腸、腸、腸 イイ感じ』
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